歯磨きが珍しい時代が、かつてあった。
「食べたら磨く」。
今では当たり前に思える歯磨きも、実はここ一世紀あまりの間になじんできた習慣です。
そして、この一世紀の間に、日本はかつてない長寿国になりました。
長くなった人生を健康で楽しむ為に、生涯自分の歯で噛んで、何でもおいしく食べることの重要性は、ますます高くなっています。
本当は、「歯には寿命などありません」。
第一の消化器官であり、全身の健康の入り口でもある、大切な歯。
と同じに、予防歯科の大切さも注目されるようになっています。
虫歯と歯周病を防げれば、いつまでも自分の歯で食べることが出来るのです。
トラブルが起きてから歯科受診する時代は、もう終わりを告げています。
実際、来院される方のほとんどがそうですし、自覚症状が出てから受診した場合の予後は概ね良くないようです。
「忙しいから」なんて言っているのは、ご自身の健康に対する「心」が「亡」いからです。
健康を選ぶか、健康を見捨てるのか、それはあなたの判断しだいです。
「年に数回の定期健診」による虫歯の早期発見や歯石の除去など、日頃から身近な歯科医院と一緒に歯と歯肉をケアしてください。
あなたに合ったブラッシングの方法なども、気軽に尋ねてください。
これからはあなたと一緒に、歯も長生きする世紀です。
現代は、日々のセルフケアに加え、年に数回のプロケアの時代です。
プロケアは、現代人の食生活を考えると年に一度では、明らかに不足しています。
虫歯や歯周病が珍しい時代も、いつかきっと来る・・・かな?
歯を失う原因、そのほとんどが歯周病。
調査によると、20歳代の69%、30才代の79%が歯周病に罹患しているとのことです。
もちろん、歯肉が赤い軽度の状態から、歯肉からウミが出たり歯がぐらつくような重度の状態までさまざまですが・・・
それでは、この歯周病を予防するにはどうしたら良いのでしょうか?
“なぁんだ、歯磨きすりゃ良いんだろ!ちゃんと歯磨きなんかしているよ!”と思ったあなたは、まず間違っています。
事実、歯周病に罹患している頻度がそれを物語っています。
★歯肉の色が赤い、またはどす黒い
★歯の間の歯肉が腫れている
★歯磨きをするとむずがゆい、または出血する
★歯の生え際に固い物が付いている
★歯の長さが伸びてきた気がする
★歯と歯の間のすき間が大きくなってきた
★朝、口の中が粘る
★ぐらつく歯がある
★口臭があるといわれる
★喫煙する
・・・一つでも当てはまれば、直ちに歯科受診の予約をとってください。
一緒にケアの方法を考えてくれるはずです。
ご存知ですか? 歯周病から全身疾患にも影響が及ぶことを
歯垢の他、喫煙、ストレス、糖尿病、骨粗しょう症が歯周病に影響を与えることは広くしられていますが、逆に、歯周病から全身にも影響を及ぼします。
例えば、呼吸器(誤嚥性肺炎)、心臓(心内膜炎・血栓症・虚血性心疾患・アテローム性動脈硬化)、胃腸(胃潰瘍)、子宮(早期低体重児出産)、神経(リュウマチ性関節炎)、その他(敗血症・菌血症)・・・
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